それはテーマパークに関る皆さんの永遠の課題ですが、その本質についてプロとして現場を35年間くぐり抜けてこられた方の実体験が凝縮された著作に共感いたしました。
数々のテーマパークの立上げに参画し、アトラクションの企画制作を極められた、元株式会社ドリームスタジオ代表の松本公一さんが今年出版された「なぜ、ゲストはリピートするのか?」です。

新書版で一気に読み切れる本ですが、そこのある具体的実践から滲み出る教訓は、私が今まで読んだどのテーマパーク本より、強く印象に残りました。
私が感銘した点を少しご紹介します。
- ゲストは、潜在的に感動して心が動く場所を求めている。それが得られた時、人に話し、値段に関係なくリピートする。
- ゲストが感動するものの本質を見極める感受性が必要。ゲストにとって本当に面白いかとことん追及すべし。
- これまでに経験したことのない、ゲストの期待を超える「2段上」のものを提供すべし。
私もテーマパーク開業の支援に携わる者として、以下を常に念頭に置きたいと思いました。
- 自らも本当に楽しいと思えるもの、かつ本質的でシンプルな「驚き」「意外性」を追求すること
- そのために、執念深く考え、創造的衝突でとことん議論し、強いこだわりを維持し安易な妥協をしないこと
購読を関係者の方に強くお勧めします。 (Amazonへのリンク)
松本さんとはテーマパークEXPOのセミナー講師控室で出逢い、その後業界の先輩として交流させていただいて来ました。

今年のテーマパークEXPO(11月26~28日、ビッグサイト)でも、松本さんはこの著書のエッセンスについて、私は世界のテーマパークの今について(現地視察レポ付き)、夫々登壇する予定です。また会場でお会いできることを楽しみにしております。