2025-03-03 (Mon)

日本観光研究学会で、テーマパークの変動価格の世界動向について話しました。

先月、日本観光研究学会にて、テーマパークの変動価格の動向と世界の潮流についてお話する機会がありました。

参加者の方は、大学や業界のプロの方が多く、他の業界の変動価格にも詳しいので、私からはテーマパークならではの特徴や世界の事例を中心に話しました。

変動価格は、ホテルや航空機業界が先行していますが、大きな違いは、テーマパークは、①パークの定員(供給キャパ)が明確でない、➁レジャー行動の「手段」ではなく、最終目的であるが、直前まで代替性もある事などです。

変動価格と言っても文字通りのバリアブルプライシングと、その先のダイナミックプライシングがあり、日本の記事では混同されがちですが、海外では区別されている場合が多く、今回は①「変動価格」(バリアブルプライシング)」は、蓄積した需給予測に基づき日々の料金を細分化して提示する、一方、➁「ダイナミックプライシング」は、発売開始後に、需給推移に応じて、料金が変わり続ける、と整理して話しました。

テーマパーク業界はまだ「変動価格」の範囲が多いのですが、海外では「バリアブルプライシング」が始まっています。

そして、その先にあるのは、個人ごとに、属性や来場・行動履歴、各種期待度等の変数に対応して価格が設定される「個別価格設定」であろうという話で結びました。

こうした話をするとき、その実行を支えるシステム開発や運営の顧客フロントの方、またコールセンター等お問合せに対応する方のきめ細かな対応力やご苦労を思い出し、感謝する次第です。